原題は"Tuba or Bust!"。昔聞いたNHKラジオ講座の英語はあらかた頭から出て行ったが、それでも、"OR BUST" が
固い意志を表す慣用表現らしいことは一応覚えている(絶対○○に行くぞ!など)。
まことに単純な発端から、モンゴルの西にある小さな国(当時のチューバ自治共和国)を訪問すべくあの手この手。
ようやく実現するか、のまさに直前、数度の癌に敗れて帰らなかったというオチだ。
一応作者のチューバ旅行は実現したが、体制の壁はまだ厚く、「準備された」ものを味わったに過ぎなかった模様。
時代背景(「ソ連」という国が存在した冷戦体制とか、スペースシャトルの爆発事故とか、
スウェーデン首相暗殺事件とか、ブレジネフから(二代略)ゴルバチョフとか)が色々挟まれている
のも面白い。
それから、作者はファインマンのことを「リチャード」と呼んでいる。
31歳の年齢差を飛び越えて、父親の同僚を高校時代から友人として過ごしてきた友情にも感服。
おまけ。WikipediaなどにはTuvaは"トゥヴァ"とか"トゥバ"とかいうカタカナに、そして
Kyzylは"クズル"と表記されていた。
現在は国名じゃないので、省庁がどう読んでるかはよく分からない。
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