少し気になったので、図書館で「生物基礎」の教科書をひもといてみた。
問題文の出典
(東京書籍 新編生物基礎 2|東書|生基302 平成23年3月30日検定済)も確認できた。
当該文は代謝や酵素についての説明で、基質特異性(特定の酵素は特定の物質しか分解できない)
についての「コラム」であった。
ただし、基質特異性についての説明はこの個所だけのようだ。
同じ版元の教科書でも、「改訂生物基礎(2|東書|生基311)」(平成28年3月9日検定済)
は、当該コラムはもとより、同じ語句を全部使った説明もなくなっていた。
説明
は、次のように変わっている(同書p29)。
例えば、だ液に含まれるアミラーゼはデンプンを分解する酵素であるが、 タンパク質を分解することはできない。
他の出版社の教科書もいくつかめくってみたが、基質特異性の説明は
どれにも載っていた。
少なくとも引用されたよりは平易な内容になっているようだ。
RSTの結果を受けてのものか、どうかは分からないが。
酵素の働きについての事例は、版元により色々。
オキシドールを例に上げたもの(カタラーゼが触媒となって、オキシドールの分解(水+酸素)
を促進させる)とか、デンプンの人工分解には強い酸性状態で100℃以上が必要であるが
小腸内では酵素により、ほぼ中性で37℃前後で分解されるとか。
閉館時刻が迫ってきた。まずはここまで。
適当に加筆訂正。それにしても、学校の教科書ほど高品質で 低価格な基本情報はなかなか見当たらない。
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