おなかが減って、時間もあまりないため、まとまった言い草には ならないっぽい。
SMTPなど旧い、という意見なら、自分が知っている限りでも
20年くらい前からあった。もちろん、単なる利用者でなく、
設定運用に多少なりとも関わった立場からであろう。
既にSimple(Mail Transfer Protocol)とは到底言えないほど
複雑になってしまっている。
Webサービスの売り口上に 「メールなんてもう古い」なんてのも、見覚えがあった。 昨今はあまり見かけなくなった気がするが、それは一般的なユーザー に、メールの使用自体が例外的になっているからだろう。
ここでずばりと結論を言えば、「SMTPに代わるものが無い」である。
某所でメールサーバーについて話したら、「メールなんて今どき誰が
使ってるのか」といったツッコミを受けた。
もちろん、返礼も簡単である。「そんなせりふ、メールアカウントを
全部捨ててから言ってくださいね」
近年多くの人に使われているメッセージサービスはSNSに付帯する 特定アカウントから別のアカウントに向けた「ダイレクトメッセージ」 の類か、チャットサービスの特定アカウント向けメッセージ、 といったところであろう。
問題はこうしたサービスが、本質的に限定的な存在であるところにある。
サービス業者複数を介した連絡手段になっていない
(Aサービスだけのユーザaは、Bサービスだけのユーザbに連絡をとれない)
こともあるが、それだけではない。
SNSやチャットでは、会員相互の繋がりを、「ともだち」といった 名前で定義する。ざっくりいえば、運用者(一般的には営利法人)と 会員の関わりも、基本的にそうである。
そもそも、「ともだち」とは何なのか。めんどくさいので、ここでは
「個人情報を限定的に握りあった仲」と定義しておきたい。
ここで重要なのは、繋がりは「契約に基づいた、ともだち」
という点。IT系のライセンシーに多く見られる「契約」
は「すべてを受け入れるか、すべてを破棄するか」以外の選択肢は存在しない。
ついでに書けば、基本的な非対称性が条文に存在するのが普通だ。
運営者は、条文を好きなところを好きなときに好き放題に変更する自由を
常に条文に明記している。
昨年(2019年)、Twitterのアカウントを「身に覚えなく凍結された」
話が、いくつか聞こえてきた。これは、上の理屈に照らし合わせると、
SNSの運営者が一方的に「おまえなんか友達じゃない。出入り禁止だ」
と言い放ったという構図になる。
その利便性に溺れたユーザーにとっては、いきなり命綱を切られる
形になったというわけだ。
「ともだち」でなくとも、とにもかくにも連絡手段として成り立つ
メッセージサービスは、SMTPしかないように思われる。
サービス運営者によっては、行政に売り込みをかけていたり
するが、「ともだち」以外同士の連絡手段をどう確保するのか見ものだ。
それが普通にできれば、ややこしいSMTPもgohperのように消えてゆくであろう。
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