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ずくぶろく


2014-08-03(Sun) めんどくさ

[勉強会] OSC2014 Kansai@Kyoto

OSC2014 Kansai Kyoto

ひと晩眠ってから。

RaspberryPIの手提げを携え、 目一杯詰めたリュックを担いで、八時くらいに家を出たはず。 いつもながら休日は待てない。
京都駅で一旦改札を出て、一駅の切符を改めて購入。
知人と談笑しつつ会場到着。

LILOには他に出展者がおらず、自分の出し物(RaspberryPI数台)の独演となった。
MinecraftPIが、児童・生徒諸君数名に受けたようだ。
PIを知っている人には、B+で無線LANアダプタの活線挿抜を見せた。
何人か手助けしてくれたのは大いに有難かった。

例のごとく他のブースは挨拶程度にしか回れなかった( ローカルスタッフブースとか 東海道らぐとか OSMとか)。 。
LTを聞く。無線LANアダプタ内蔵のSDカードや仮想環境のデスクトップに関心。 懇親会はいつの間にか喉が嗄れた。
小江戸の都落ちな人を姫路IT系につなぐ。

小雨の中、ギークハウスについてタクシーに分乗し、九条にゆく。
HDMIのあるテレビにPIを繋ぎ、デスクトップと音声とMinecraftPI(の スクリプト処理動作確認。
Mincraft Serverとの接続可否とかGPIO接続の外部モニタへのカメラ画像出力 とかUSBラジオなどに関心。
日帰り組三名とともに、またタクシーでJR京都へ。4人がけの席を埋めて 談笑しつつ帰阪。
バスは30分ほど前に最終が出てしまっていたので、雨上がりに感謝しながら 一時間ほど歩く。流石に荷物が堪えた。

[読んだ本] 官僚ピープス氏の生活と意見

みすずにしては敷居が低く、読書時間が細切れな現状でも すんなりと目を通すことができた。

ヨーロッパの辺境国が大英帝国に成長する直前の動乱期を捉えた、 平凡な物語といったところか。

学生時代に読んだ 岩波新書は、たぶんまだ押入れに転がっているはずである。
本書の雰囲気は、記憶しているあの本と、とてもよく似ていた。

学校の教科書には「サミュエル・ピープス」なんて人名は載ってなかったと 思う。学校の世界史で取り扱う「近世(のヨーロッパの国際関係)史」に 出てくるのは各国の君主、教皇、宗教家、探検家、それに名無しの 新教徒とかだったはず。

切り口の違いで大いに興味を持ったのは、近代国民国家の官僚のはじまり という点だった。
現在の国家公務員的な視点からすれば、主人公の言動は問題だらけだろう。
だが、彼の「任務に忠実な公僕」としての才能と努力は 行政の実務責任者として、在来の貴族政治家とは一線を画す存在であったに 違いない。
収賄や職権乱用と見られる行動は、次第に許されない行為となってゆく はずだが、そのあたりはもう少し先の話だろう。
日記終了後、官僚から政治家へと進むピープスの第二ステージもまた興味深いが、 こちらは今後に期待といったところか。

政治と宗教の関わりとか、人々の政変への対処とか、興味はつきない。
ちゃんとまとめる気もなく適当にこれだけ。

[読んだ本] ドイツ統一と子どもたち

サブタイトルは、"突然、何もかも変わってしまった"である。
原題は"Plötzlich ist alles ganz anders Kinder schreiben über unser Land" だった。
出版元のリンクがないので、仕方なく。

西が東を呑み込んだ統一の結果、旧東ドイツ市民は、これまでと 大きく異なる社会ルールに、突然適応を迫られることとなった。
その結果、これまでの「会社」は潰れ、以前の「授業」は行われず、 物価高と元西ドイツ市民の偏見に晒されることとなってしまった。
という状況を、主に旧東ドイツの未成年たちが語っているあたりが 興味深かった。
以下、適当に要約などしておく。

曰く、「昼食券の値段は板チョコの1/3だったのが、統一後正反対になった」
曰く、「統一前は多忙だった両親が失業して、再就職できない」
曰く、「ごみのリサイクルが結構な小遣いになっていたが、統一後商品包装などで ごみが増えたに関わらず、リサイクルができなくなった」
曰く、「欲しい物がたくさん店に並ぶようになったが、高くてあまり買えない」
曰く、「元西ドイツ市民はなかなか家を貸してくれず、雇ってもくれない」
曰く、「湾岸戦争や環境破壊で不安だ」
曰く、「先生の物言いが正反対になり、これまでの歌は歌えず、これまでの 制服はもう着られず、何をどう考えたらよいのか、わからなくなってしまった」

流石に、「昔の方がよかった。昔に戻りたい」という意見は載ってなかった。
ほとんどは、「それでも以前よりずっとよくなった」と書いている。

もう少し新しい本も見てみたが、統一ドイツによる、旧東ドイツの復興支援は、 当初期待したほどには成功していないようだった。


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